ご機嫌いかがですか?
いま、そのときに思っていること、感じたことを、述べたらなと思う次第であります。

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渋谷めぐりん パート8

ふたたび渋谷駅前のスクランブル交差点まで舞いもどり、KKが信号を待っている間、右奥に見える109のビルをじっと見ていた。やっぱり思い出してしまうな。KKにとっては振り返りたくない嫌な思い出である。KKがちょうどはたちのときの学生の頃、夏休みの半月の間、この渋谷でバイトをしていた時期があった。その当時としては900円という破格の時給の良さから、当時渋谷の109のビルの裏にあったとあるマンションの一室を仕事場にしていた小さな広告代理店のバイトをフロムAというアルバイトニュースでたまたま見つけた。時給と広告代理店という何となく花形的な仕事のイメージに引かれて、勢い面接に応募したのであるが、実際にその会社の人に言われた仕事は、その会社が別に近くで経営しているエステ会社の要はビラ配りであった。俗に言う、今で言えばキャッチセールスの類である。渋谷の街中の人通りの多いセンターー街やら、109の前辺りでひたすらビラを配って、興味を持った方にはお店まで案内する係りであった。ビラを配る相手が女性だから、始めた頃は、当時まだKKはうぶな年頃であったこともあり、なかなか女性に話しかけられず、その仕事に馴染めなかった。一週間は、ただ先輩のバイトの人にああだこうだと小言を言われながら、苦痛を感じながらも、なんとかしのぎ、二週間目も大した成果も上げられず、会社の人に嫌味を言われながらも何とか我慢してKKなりに頑張っていたのであるが、ある日その会社にいかにもやくざ屋さんのような見知らぬ男性が入ってきて、その男性に会社の社長がへいこらへいこらしている姿を偶然に見て、ああここはやばいところだなあと直感的に感じたものであった。その男性からお前新入りか?と尋ねられ、ええととっても怖い気分で答えると、しっかりやれよと怒鳴るように言われた時は本当に生きた心地がしなかった。それからというもの、とにかくをここを早く辞めなければとの思いが頭の中を充満して、辞めるチャンスというか、きっかけを探していた。普通に辞めると言ったら何をされるか分からなかったので、辞められるだけのそれなりの理由を数日間渋谷から自宅までの道中で考えをめぐらせていた。あるとき、ふいに祖母が危篤になったと嘘ついてみたらどうかとの思いが浮かんだ。その頃確かにKKの父方の祖母はまだこの世に存命していたが、祖母には本当に申し訳なかったけれど、その嘘を実行に移そうと考えた。ある朝社長が一人でデスクワークをしているときに、社長に思い切って切り出してみた。言ったときはとにかく心臓がばくばく鳴っていたのをKKはしっかり覚えている。社長は、それじゃしょうがねえな、お前大して本当に役に立たなかったけれど、結構、見所あるって俺実は思っていたんだぞ。ま、そっちの方が落ち着いたらまたこいや、と静かな物腰で言ってくれた。ただ、バイト代は途中契約破棄だから、一週間分しか出さないぞと言われて、KKはとにかく辞めたい一心であったので、そのこともやむなくのんだ。先輩のバイトの人にはお前、よく辞められたなと驚かれた。俺も実はこんな仕事早く辞めてえんだよと羨ましがられた。でも俺、社長に借金しているからそうもいかないんだと言っていた。彼は今、どうしているんだろうか。KKにとっては青春のほろ苦い思い出の一つとなっている。なんかお腹が空いたな、何か食べないとな。KKはスクランブルの信号を渡るのを辞めて、宮益坂の方に向かって歩き出した。←クリック