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久しぶりの おすし屋さんシリーズ 新橋「新橋鶴八分店」さん

フィジカルの大きい鮨手の方は、何となく有利に感じてしまう。
師匠のIさんもそうだし、兄弟子のSさんもそうだし、こちら、
新橋鶴八分店のIさんもそうだが、皆ガタイがいい。
そういう身体の大きい人が鮨
を握ると
にぎりにスケール感を否応にも感じてしまう。
この感覚は例えていうのも変だが、ドイツのサッカーを見ている様な感覚
といえばよいだろうか。
今風の小手先の技術に走らなくても、普通に昔からの仕事をきちんとするだけで、
それだけで大きな存在感を相手に与えてしまう。
日本のサッカーのような組織プレーでなんとかやっとこさゴールをこじ開けなくても
ドイツのようにコーナキックから最後はズドンと高いヘディングで難なくゴールを
決めてしまうような・・・。
この日のお昼に伺った銀座のどちらかと言えば
小柄なご主人の「鮨とかみ」さんでは得られない感覚だった。

久しぶりに新橋駅を降りて思ったことは、
圧倒的に思える御勤め人の方々の量。
もしこの地で商売をしようと思うなら、これだけの多く行きかう人たちを
何とか取り込みたいと思うのが必然の考えとなるでしょうね。
鮨屋の視点で考えれば、
銀座あたりにある鮨店のような高級演出はせずとも、ただ単に回転を効かせた
ささっと食べられるうまい鮨が食べたいという鮨コア的なお客様を取り込む
やり方に徹すれば、これだけのお勤め人の方々が行きかう場所ですから、
それだけで充分やっていけるだろうなという考えに行きつくと思われます。


うるさがたの師匠のIさんのもとで18年、その間これまたうるさがたの兄弟子のSさん
とは4年もの間一緒に仕事をされて揉まれてきたかたですから、今回お伺いいたしまして
Iさんのお仕事ぶりを拝見いたしまして、一つ一つの所作によどみがなく、自信を持たれて
いるなあと感じました。これだけのしっかりとした技術をお持ちのIさんなら、どこの場所でも
やっていけるだろうなあとの思いを実感いたしましたし、師匠のIさんがその後継者に指名した
のも頷けました。羨ましいフィジカルもありますし、この地に足がついたような技術。もっと
蛸を美味しくしたいんですよという向上心。この方の
将来が末恐ろしいとさえ思いました。たぶん、何年か先の数年後は兄弟子のSさんのような
新橋を代表する鮨店になるだろうなと・・・。

いつの時代でも流行り廃りというものがございますけれど、安定した技術に裏打ちされた
仕事をしているお店、美家古さんや喜寿司さんや鶴八さんのような店が時代を経ても
生き残っていくのだろうなと、帰りの銀座線の座席に座って、Iさんのお仕事ぶりを
反芻しながらその想いを深めました。

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